中小企業エレキ技術者のブログ

産業用途向けカメラメーカーのエレキ技術者が綴る日常。ソフト(ScoutChcker)も作ってます!

資本主義社会の新たな進化

先日、人権講習というのが会社であった。

 

内容は、児童労働とか、不法な低賃金とか
違法排水とか、コンプライアンス守って事業活動していこうぜ。
そこは、社員一人一人から意識していこうぜ。
なんなら、サプライチェーンのどっかでも
そういうことが起きないように気を配ろうぜ。
というものだった。
 
そこで、ぼくはとっても気になったので
チューターに質問した。
 
こういうのって、どこが話の始まりなのですか?
行政指導?それとも何か法律が出来たの?と
 
いや、この辺って、ちゃんとやったら
もう原価率低減は頭打ちになるでしょ。
 
今まで、ずっと
賃金の低い国で生産させて
より安い製品を作って競争力を維持してきたんですよ?
 
中国がそろそろ高いから
次はどこにしよう。とね
 
それ以外にもね
資本主義経済社会の
資本を持つものが何より強いという理念のもと
 
いろんな無茶がまかり通っていたと思うんですよ。
 
利潤追求を目的とした集団なので
そういう話しか無いものと思っていた。
 
なので、この資本主義に逆行する
この活動に何か、違和感を感じた。
 
 
「元は本体からで、それ以上の話になるとと。。。」
 
持ち回りでやらされてるチューターの若い子は
返答に窮して、沈黙が。
 
そこに、本体から来た
ちょっと若い人が説明してくれた。
 
まあ、見事に教科書通りに
どっかの会社概要のパンフレットに載ってそうな
建前の話をスラスラと語ってくれた。
 
いや、分るんだけど
それをそんなに真面目に語られても。。。
 
この人、本気で言ってるのか?
 
って、マジて珍しい生き物を見る目になってしまった。
 
それを見かねて、本体の役員も兼任している
わが社長が説明してくれた。
 
今の時代、ネガティブな話はすぐに広まる。
末端の話でも簡単に全体に波及してしまう。
それなりの規模の会社だと
それでブランドイメージ悪化して企業価値を損なうと
コンプラ違反のメリットよりもデメリットが大きい。
なので、守るのが正解。
 
という話を上品に語ってくれた。
 
ぼくは、常々資本主義社会の行きつく先は
地獄しかないと思っていた。
 
ドントルックアップ見た人なら
イメージ付くでしょ。
 
誇張はされてるけど、
あれが、資本主義が極まった
現在のアメリカの現実とすると。
 
ろくな未来は無いなと思っていたのですが
 
この方向性を多少良い方向に修正する
新たなバイアスが掛かり始めている。
 
語られて久しいインターネットの浸透した社会は
誰も縛ることが出来なかった
企業の利潤追求に足かせを付けることに成功した。
 
まさに資本主義経済を新たな高みにシフトさせようとしています。
 
真面目な会社なので
これからも社会で語られている建前に
真面目に取り組んで全部順守して
利益を出そうとするでしょう。
 
道徳を重んじる日本人らしい方向だと思った。

まさか、こんな身近なところで、
資本主義社会の新たな進化を観察できるとは思わなかった。
 
非常に興味深い。
 
ありがとうございます。